【熱中症に注意!】~ご自宅でも熱中症に?訪問診療の現場から伝えたい注意点~

中野区、新宿区周辺で訪問診療を行っていると、気温や湿度が上がるこの時期、「なんとなくだるい」「食欲がない」「頭がボーっとする」といった不調を訴えるご高齢の方が増えてきます。
実は、こうした症状の背景に室内での熱中症が隠れていることが少なくありません。

初期のサインに気づくことが、ご本人とご家族を守る第一歩

熱中症は屋外だけでなく、ご自宅でも起こります。特に高齢の方は、体温を調整する力(恒常性)や汗をかく力が弱くなっているため、暑さや脱水に気づきにくいのです。
私自身、ご自宅に伺う際には「冷房は我慢しないでくださいね」「水分はこまめに取りましょう」と繰り返し声かけをしています。
それほど、高齢者の熱中症は“気づいたときには危険な状態”になりやすいのです。

以下のような変化があれば、熱中症のサインかもしれません:
• ふだんより元気がない
• 食事量が減っている
• 尿の量が少ない、色が濃い
• 顔が赤い・皮膚が乾いている
• 反応が鈍い、ボーっとしている

訪問診療だからこそできる対策

私たち訪問診療では、熱中症を防ぐために以下のような支援を行っています:
• 水分摂取の促しと見守り
• 食事からの水分・塩分補給(管理栄養士と連携)
• 冷房利用の不安(電気代・冷えすぎ)への対応
• 利尿剤服用による脱水リスクの確認
• 必要に応じて自宅での点滴対応

ご家族も「家の中にいるから大丈夫」と思われがちですが、室内こそ熱がこもりやすく、体が暑さに負けてしまうことがあります。
中野区、新宿区周辺で在宅療養中の方や、ご家族の体調に不安がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。熱中症の予防は、何気ない声かけや環境づくりから始まります。

よつば中野クリニック  院長 手塚匠海