先日、中野区にお住まいの患者さんの退院前カンファレンスに参加してきました。
今回は、訪問看護師、ケアマネージャーと一緒に病院へ伺い、退院後の医療・介護体制について事前に調整を行いました。

◆ 退院前カンファレンスの目的とは

退院は「ゴール」ではなく、在宅での生活を再スタートするための重要な分岐点です。

カンファレンスでは以下の点を整理します：
• 現在の病状・治療方針
• 今後の薬や処置の内容
• 必要な医療機器や介護サービス
• 家族や支援者の負担と役割分担
• 安全に過ごすための生活環境調整

特に在宅医療では事前の準備が不足していると、

→「退院はしたけれど対応が間に合わない」
→「家族が不安で安心して在宅生活ができない」

といった課題が発生しやすくなります。

そのため、病院と地域の多職種が同じテーブルで話すことは非常に大切です。

◆ チームで考える「退院後の生活設計」

訪問診療では、病院では見えない生活者としての視点が重要になります。

今回のカンファレンスでも、
• 「退院後の医療・介護体制」
• 「現在のご自宅の状況を踏まえたご提案」
• 「生活の中で大事にしたいこと」

など暮らしに直結する情報を確認しながら、退院後の方針を決めることができました。

訪問看護師さん、ケアマネージャーさんとの連携により、医療・介護・生活支援がスムーズに繋がる体制を整えることができたと思います。

◆ 同席されたご家族の安心した表情が印象的でした

ご家族からは、
• 「退院後に何をすればいいのか分からず不安だった」
• 「何がわからないのかもわからないけど、」

といった言葉がありました。

在宅医療において、患者さんと家族が安心してスタートできることはとても大切です。
今回の調整により、退院後の支援が途切れずにスタートできる準備が整ったと感じています。

◆ 最後に

よつば中野クリニックでは、患者さんが住み慣れた地域で安心して生活できるよう、退院前カンファレンスへの参加を積極的に行っています。

病院・訪問看護・ケアマネージャー・介護事業所など、地域の皆さんと協力しながら、繋がる医療・見守る医療をこれからも大切にしていきたいと思います。

よつば中野クリニック

院長　手塚匠海